鳥取大学工学部 鳥取大学大学院工学研究科/工学専攻 Faculty and Graduate School / Department of Engineering Tottori University

社会システム土木系学科 教授 黒岩 正光

黒岩 正光

社会システム土木系学科 教授

KUROIWA MASAMITSU

黒岩 正光

1965年福岡県生まれ。

福岡県立新宮高等学校卒業。鳥取大学工学部海洋土木工学科卒業。同大学大学院工学研究科海洋土木工学専攻修了。2004年鳥取大学工学部土木工学科助教授、2008年同大学院工学研究科社会基盤工学専攻准教授を経て、2014年より現職へ。

学生時代はバイクツーリング、たまにテニスに熱中していた。

昔の砂浜に戻してほしいという
地元の人の声が研究の根っこにあります

海岸浸食のコンピュータシミュレーションの開発

近くに海がある環境で育ち、日本は狭い島国、「将来、海の中に住める空間を作りたい」という思いを抱いていた高校生の頃。海洋土木という分野に興味を抱き、鳥取大学工学部に進学後、恩師・野田英明先生と出会う。海岸浸食や漂砂などの研究を行う「海岸工学」の第一人者で、海岸工学という分野が、鳥取県が発祥の地のひとつであることも入学後に知った。縁あって研究室に残り、現在にいたるまで、ずっと海に関する研究をしている。

専門としているのは「砂浜の浸食問題」。浸食を防ぐことが一番の大きな課題で、そのために現地調査は欠かせない。海岸浸食のメカニズムを解明するためには、まず地形の変化を明らかにすること。そのためには、波の特性、流れの特性を詳しく調べることが必要という。

積み重ねたデータを数値化して、将来の海浜地形の変化を予測するコンピュータシミュレーションモデルの開発も手掛けた。最初に博士論文で発表したのが1999年。

「いまも改良を重ね、これで完成ということはありません」と黒岩教授。

黒岩教授の研究室で開発したシミュレーションモデルは国内で評価が高く、国や自治体、民間など、さまざまな共同研究のツールとして活用されている。

積み重ねたデータが防災の分野へ

海岸浸食を防ぐことを目的に行ってきた研究が、いま防災の分野にも広く応用されるようになった。契機となったのは東日本大震災。被害の大きかった宮城県名取市の閖上漁港に行き、津波襲来後の漁港の地形の変化の調査も行った。このデータを元に、共同研究で津波のシミュレーションモデル開発にも一役担っている。

「防災については、3.11 以降いろいろな要請がくるようになりました。特に、ソフト防災としての避難の問題、津波が来たらどういう風に避難するかという具体的なところまで想定し、防災に役立てていきたい」と意欲を燃やす。

※令和元年度鳥取大学案内に『スーパーティーチャー』として掲載